「ただいまから編集会議が始まります」。朝刊編集会議の開始を告げるアナウンスが社内に響き、次々と人が集まってきます。編集局長を中心に、局総務、ニュースセンター長、局次長、編集委員室長、副センター長、整理部長、編集局の部長、ビジュアル報道局、事業局、メディアセンター、国際局、デジタル編成部の各部長が出席し、その数は約60人。編集総括を務める編集局次長の司会で、札幌から福岡までの各支社からも専用回線を通じて会議に加わります。本社と各支社の会議の様子は大型モニターに映し出されます。
翌日の朝刊用のメニューを「朝刊メモ」と呼び、そのたたき台が配られます。フロント(1面写真)、総合(総合面)、震災原発、政治、生活報道、地域報道、外信、外国経済、経済、大阪経済、社会、大阪社会、科学、文化・エンターテインメント、運動、東京、教育、時の人、写真、グラフィックス、動画の順に主なニュース項目が並びます。メモ作りを担う整理部長が、新聞1面のトップ記事候補と他の1面用記事候補(トップ級)を提案します。これに対して各部長の説明や意見が出され、議論してトップ候補、トップ級が決まります。
編集会議で決まった朝刊メモは午後4時までに全国の新聞社に送信します。新聞社はこのメモと自社のメニューを各々の編集会議で調整し、翌日の紙面を作るわけです。
「統合編集」にあたっては、記事はもちろんのこと写真、グラフィックス、動画といったビジュアルコンテンツの検討作業も重要です。出席者が主要なニュースとともに、こうしたコンテンツを確認し、朝刊の製作作業に入ります。