Our work

一瞬を逃さぬために、私たちはそこにいる。

情報化社会にこそ、
真実を見抜く記者の目が必要。
外信部 / 日出間 翔平

外信部の特派員は担当する国・地域の政治、社会、経済、スポーツなどあらゆる分野を取材します。現場に行き、人から話を聞き、何が起きているのかを捉え、記事を書きます。世の中の出来事は複雑で、裏表があります。知らないこと、見えづらいことは多く、一見正しそうな情報もあふれています。現代はインターネットが普及し、世界中の情報に触れることができます。誰もが、さまざまな意図を持って発信できる時代です。そうした情報を吟味し、事実は何かを検証し、さらに踏み込んで新たな視点を読者に届ける。それが記者の役割だと考えます。

この職種のキャリアパス例Career path
1〜3年目
支社支局

研修を経て地方の支社・支局へ配属されます。支局長や先輩、デスクに教わり、記事の書き方や取材の基本動作を身に付ける一種の「修行」期間です。 1年目は警察・裁判担当が通例ですが、県庁などの行政担当になることも。取材テーマによっては、担当の垣根を越えて取材します。

4〜6年目
本社支社支局

初任地とは異なる支社局に赴任します。支社局では中堅となり、取材活動の主力を担います。本人の希望によっては本社出稿部の最前線で経験を積む記者もいます。こうした記者は数年後に支社局に異動し、後輩を指導します。

7年目〜
本社支社支局海外総支局

希望する部に応募し、社会部や政治部、経済部といった本社出稿部に所属します。いずれ原稿を見るデスクとして指導する立場、管理職として組織を運営する役割を担っていきます。編集委員、論説委員として書き続けるキャリアパスもあります。

職員紹介
スポーツの感動を、
一人でも多く伝えるために。
編集局 運動部 / 大島 優迪

担当する競技の試合や大会会場におもむき、勝敗のポイントや舞台裏、選手の心情を取材して原稿を書くことが主な仕事です。注目選手からじっくりと話を聞き出すため、時間をかけてインタビューを行うことも多々あります。2021年はサッカーや、スケートボードなど東京五輪の新競技を担当し、関係者取材を行うため日本各地を飛び回りました。新型コロナウイルス流行以前は海外出張の機会もありました。スポーツ記事の役割は大会の結果や試合の展開を伝えるだけではありません。皆さんも、アスリートのプレーや挑戦に心を動かされる経験があると思います。そうした感動を、競技の面白さや奥深さとともに伝え、一人でも多くの人に関心を持ってもらうこと。そして世界中が熱狂するスポーツが多くの人やお金が動く場になっている今、透明性や公正さを担保するため不正に目を光らせることも、運動記者の責務です。

この職種のキャリアパス例Career path
1〜2年目
支社支局

国内の支社局で一般記者と同様に警察や行政など各地域の取材を行い、記者としての基礎を学びます。

2、3〜
9年目
本社支社支局

名古屋・大阪・福岡のいずれかの支社の運動部に配属され、スポーツ取材を開始します。プロ野球やJリーグの担当もいれば、アマスポーツを中心に幅広くカバーする担当もいます。甲子園など高校スポーツも取材対象です。プロ野球担当として札幌・仙台の各支社、広島支局に赴任することも。5~7年目をめどに本社運動部に上がると、より重要な役割を任され、海外出張も増えます。五輪を取材するチャンスも出てきます。

10年目〜
本社支社支局海外総支局

数年に1度のペースで異動があり、米国や欧州の海外支局で大リーグやサッカーを取材するチャンスもあります。いずれは原稿を見るデスクとして指導する立場、管理職として組織を運営する役割を担っていきます。編集委員、論説委員として書き続けるキャリアパスもあります。

「日本の今」を世界に、
英語で伝える醍醐味。
国際局 海外部(ワシントン特派員) / 田中 美恭

日本に関するさまざまなニュースを英語で発信する仕事です。首相官邸や外務省記者クラブに所属するなどして取材経験を積み重ねた後、海外に赴任するチャンスもあります。ワシントンの英文記者は、米国の大統領選挙や外交・安全保障政策、それがどのように日本に影響するかなどについての記事を日々執筆します。語学力は必須ですが、日本のことをより正確に、深く英語で伝えるためには、背景や歴史、他国との違いも含めて地道な勉強も必要です。外国メディアでは伝えきれない「日本の今」についての情報が、世界を一気に駆け巡る醍醐味や反響の大きさは英文ならではです。責任もありますが、とてもやりがいがあります。

この職種のキャリアパス例Career path
1〜2、3年目
支社支局

国内の支社局で一般記者と同様に警察や行政など各地域の取材を行い、広く記者としての基礎を学びます。

2、3〜
5年目
本社

本社海外部で英文記者のキャリアが開始します。殺人事件からエンタメの話題、原発再稼働問題、ノーベル賞授賞まで、ありとあらゆる分野のニュースを英語で書きます。日本語の原稿を元に、日本に詳しくない人にとっても分かるような背景情報を時には追加取材などもしながら記事にします。皇室関連などの担当を持つこともあります。デジタルチームで、海外部の記事を掲載するKyodo News PlusというサイトやSNS運営に携わることもあります。

6年目〜
本社海外総支局

海外部での内勤以外にも、外勤記者として東証のほか、官邸、外務省や財務省などの省庁、民間企業などを数年ずつ担当します。北京やワシントン特派員などに赴任することも。経験を積んだ後は原稿を見るデスクを担います。

歴史に残る「今」を切り取り、
伝える魅力。
ビジュアル報道局 写真部 / 佐藤 匠

社会、政治、災害、スポーツなど、カメラマンが関わるニュースは多岐にわたります。五輪、各スポーツの国際大会や首相の外遊など、海外で取材する機会も多々あります。また、いつ起きるか分からない事件や事故に対応できるよう、宿直勤務もあります。カメラマンは、写真を通じて読者の方にニュースを伝えるのが最大の役割です。例えば、災害であれば被災した地域がどうなっているのかを的確に伝えられるよう心がけて取材します。スポーツにおいても、現場の臨場感や競技の迫力を感じられるような写真が撮れるよう努めています。カメラマンの役割としてもう一つ重要なのが、今現在の日常を記録し、後世に残すことです。普段私たちが目にする何気ない光景も、後で振り返れば、時代を象徴するもの、貴重な歴史的資料になるかもしれません。そうした歴史に残る「今」に立ち会い、切り取り、伝えることが、この仕事の魅力でもあります。

この職種のキャリアパス例Career path
1〜2年目
支社支局

国内の支社局で一般記者と同様に警察や行政など各地域の取材を行い、広く記者としての基礎を学びます。

2、3
年目〜
本社支社

本社写真部、札幌・仙台・名古屋・大阪・福岡の各支社で写真・映像記者のキャリアがスタートします。社会、経済、国際などあらゆる分野のニュースを日替わりで撮影・速報します。まずは事件・事故・災害、スポーツの現場を中心に、基礎的な技能を身につけていきます。複数人のチームで取り組むスポーツ取材は、先輩や後輩と切磋琢磨する機会となります。

数年ごとに異動
本社支社

本社・支社で多様な取材経験を積みます。大きな国際ニュース、首相や皇室の外遊、各競技の国際大会や米大リーグ、五輪・パラリンピックなどの取材で海外出張も経験します。取材力・表現力を磨き、興味を深めた分野を独自に企画取材し、写真・映像・記事を同時にこなす機会もあります。
本社・支社で中核として現場取材の経験を積んだ後、ニュースを判断し、部員を指導する立場の編集者(デスク)になります。その後、管理職として組織を運営・サポートする役割を担っていきます。

職員紹介
記事の伝わりやすさを
左右する仕事。
ビジュアル報道局 グラフィックス部
中川 浩太朗

ニュースを視覚的に伝えるグラフィックスを作成する仕事です。具体的には、政治部や社会部などの出稿部から依頼を受け、デザインソフトを使用し、記事に用いる地図やグラフ、図解やイラスト、新聞紙面全幅にわたる大型のインフォグラフィックなど、さまざまなグラフィックスをデザインします。基本的には内勤となりますが、時に応じて資料収集のために取材に出かける場合もあります。文字や写真だけではイメージしづらい記事も、そこにメカニズムの図解や数字の伸び率、事件の現場位置などのグラフィックスを添えることにより一目瞭然となります。記事をいかに分かりやすく伝えるかは、そうしたニュースグラフィックスの良し悪しにかかっていると言っても過言ではありません。

この職種のキャリアパス例Career path
1〜3年目
本社

約半年の部内研修で、先輩部員やデスクから業務の基礎を学びます。 研修後シフトに入りますが、まずは簡単なグラフィックから、というようにデスクが実力を考慮し割り振ります。

4年目〜
本社

業務に慣れてくると、大型図解や、オリンピックや選挙といった大型ニュースの担当に抜擢されます。 大阪支社グラフィックス部で数年間勤務し、本社へまた戻ってくることもあります。いずれデスクとして部員への差配や、 グラフィック制作の指導・チェックを行う立場になっていきます。

一字一句見逃さず、
報道機関の信頼を守る。
編集局ニュースセンター 校閲部
渡部 恭介

記者が書いた記事を読み、誤字脱字がないか、正しい用字・用語が使われているか、事実関係に誤りがないかを確認して加盟社に配信する仕事です。具体的には、本や辞書、過去記事、インターネットなどを活用して一字一句漏らさず調べるという、地道さと粘り強さが求められる業務です。その中で「どうやらこれは間違っているかもしれない」という疑問が生じれば、書いた記者に再度確認してもらうこともあります。記事の誤りは、例え軽微なものであってもニュースの価値や報道機関としての信頼度を落とすことにつながります。記事に一つでも間違いを見つけると「誤った情報が世の中に流れなくてよかった」と安心します。ただ間違いを指摘して直すことだけでなく、記者の書いた記事を「問題なし」と太鼓判を押して世の中に発信していくこともまた、校閲専門記者の大切な役割だと思っています。

この職種のキャリアパス例Career path
1〜3年目
本社

先輩についてもらいシフトに入るところから始まり、業務を覚えながらステップアップしていきます。 「最初の読者、最後の番人」として、スピーディかつ正確に記事をチェックします。

4年目〜
本社

幅広い分野の記事をさばき、選挙や五輪といった出稿が集中するイベントにも対応します。 キャリアを重ねた先に目指すのは、報道における用字用語のプロフェッショナルです。 共同通信社による用字用語集「記者ハンドブック」は多くの報道機関に参照されています。

「今」をいかに速く、
正確に伝えるか。
編集局メディアセンター 放送編集部
小川 水香

現場の記者が書いた新聞用の記事を、テレビやラジオのアナウンサーがそのまま読めるニュースにリライトする(=書き直す)業務に携わります。新聞で「読む」記事と違い「耳で聞く」ニュースは、聞いている人が途中で分からなくなってしまっても戻って聞き直すことができません。そのため、即座に「何がニュースなのか」を考え、新聞記事から核となる情報を切り出し、より分かりやすく簡潔に書き直して提供する必要があります。また放送は、「今、何が起きているのか」「今、何がニュースなのか」という「今」を伝えるメディアです。特に災害時は、多くの人が「今」の情報を求めてラジオを聞きます。そうした人々にいかに災害の規模や被害、ライフライン情報を正確に速く伝えるか。命にかかわる責任ある役割を私たちは担っています。

この職種のキャリアパス例Career path
1〜3年目
本社

原稿を書き直す人=リライターとして、放送ニュース特有の表現や、構成について学びます。 入社当初は報道のいろはが分からず直されてばかりですが、3年程度で一通りの原稿を書けるようになります。

4年目〜
本社

放送原稿のプロとして、スキルを磨きます。キャリアを重ねた後は、リライターの原稿をチェックする人=デスクとして、 日々大量の原稿を見るようになります。ニュースの価値を見極めてリライターに差配する役目も担い、 ベテランのデスクになると選挙やオリンピックなど大きなイベントを仕切ることもあります。

情報インフラを支える会社を、
支える。
総務局 総務グループ総務担当
笹沼 さくら

総合事務職員は経営企画や人事、労務などを幅広く経験します。その中の総務担当として、理事会・社員総会運営と社報編集を手掛けています。理事会・社員総会は株式会社でいう取締役会、株主総会にあたるもので、法人としての根幹に関わることを決める場です。会議を円滑に開催するための準備や、資料、議事録の作成などを行います。社報の編集作業においては、社内のさまざまな出来事にアンテナを張りながら掲載内容を決定します。コーポレート部門の役割は、共同通信の活動が滞りなく行われるよう、さまざまな面で支えることにあります。同時に多角的に組織のあり方を考え、長期的な観点で提言していくことも大切です。組織を支え、ひいてはニュースという社会のインフラを支える、重要な役割を担っています。

この職種のキャリアパス例Career path
1〜
10年目
本社

経営企画や財務、経理、人事、労務、総務、給与、厚生といった部署を約3年間ずつ勤務します。 複数部署での勤務を通して、組織全体を見渡せる知識と経験を蓄えます。

11〜
15年目
本社支社ニューヨーク支局

本人の希望や適性を考慮し、一つの部署を10年程度経験します。特定分野の専門性を高め、その部署の中核となる人材を目指します。 組織づくりに関わる制度設計や、業務システム更改といった大きなプロジェクトの主力を担います。 また培われた知識や対応力を生かして、支社総務やニューヨーク支局への転勤もあります。その場合は数年間の勤務後、本社へ戻ってきます。

16年目〜
本社支社ニューヨーク支局

リーダー職に求められる広い視野を身につけるため、専門分野と異なる部署で5年程度勤務することもあります。 複数部署で責任あるポストを務め、組織運営を担っていきます。

「伝え続ける」使命を
技術で支える仕事です。
情報技術局 / 後藤 宜裕

共同通信社では多種多様なシステムが稼働しています。例えば、加盟社にニュースを配信するシステム、記者やカメラマンが記事や写真を編集するシステム、外部組織からスポーツ、経済や気象などのデータを受信するシステム、さらに安定的なデータのやりとりを実現するネットワークインフラ構築など。こうした社内システムを時代や社会、社内のニーズに合わせて開発し、トラブルのないよう保守運営していくことが主な仕事です。自然災害や大規模スポーツイベントでは、現場に繰り出し、ニュースを伝えるための取材拠点を構築するといった仕事も行っています。通信社には、24時間365日、大量のニュースをタイムリーに処理し、正確に加盟社に伝え続ける責務があります。それができなくては、どんなに素晴らしい記事を書いても全く意味がなくなってしまいます。「伝え続ける」使命を技術で支える。そこに私たち技術職はやりがいを感じています。

この職種のキャリアパス例Career path
1〜5年目
本社

社内システムについて一通り研修したのち、本人の希望や業務の状況を考慮して、担当するシステムを決定します。開発メンバーとしてシステム構築プロジェクトに参加しながら、開発作業だけではなく、ニュースを扱う通信社の業務について理解を深めます。システム構築は、開発をベンダーに委託するものもあれば、自分たちでコードを書き内製することもあります。最適なシステムを構築するために、本人の希望に応じて、必要であれば勉強会や講習会などに参加して不足するスキルや知識を補います。

6〜
9年目
本社

複数のシステム構築を経験するなかで、プロジェクト運用手法やプログラミングなどの専門スキルを磨き、プロジェクトの中核として活躍します。

10〜
20年目
本社

基幹システムのプロジェクトマネージャーとして、システム構築プロジェクトを統括します。社内外の利用者から要望や現状の課題点などを吸い上げ、開発ベンダーらと連携して、関係部署と調整しながらシステムに取り込んでいきます。調整や管理業務だけでなく、チームワークが重要となるため、開発メンバーが抱える課題をフォローアップすることも重要な任務です。