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こんな時代があった 報道写真「昭和8年」

 汐留メディアタワー1階フォトオアシスで、1月1日から「こんな時代があった 報道写真『昭和8年』」を開催しています。横浜市のニュースパーク(日本新聞博物館)で2016年10月から12月まで開催された写真展を、古写真収集家の石黒敬章氏のご協力をいただき再構成しています。

~写真展あいさつ~
 84年前の昭和8(1933)年とはどんな年だったのだろうか。各国の空はやがて来るべき世界大戦に向け確実に黒い雲で覆われはじめ、日本は満州事変への国際的批判を受け国際連盟を脱退、孤立化への道を歩む。やがてドイツも国際連盟を脱退し、2国は米英などとの対立を深めるようになる。東京・銀座では海軍が行進し、街では戦争ごっこに興じる子どもや、軍事訓練を受ける女性も目につくようになった。
 半面、国内では難工事だった丹那トンネルが開通、築地には巨大市場が落成、東洋一を誇る日本劇場が開場し、銀座をモダンガールがさっそうと歩く。工業生産、科学技術だけでなく、大衆文化などでのつかの間の平和を味わっていた庶民が、その後に大戦が待ち受けているとは思いもせずに。
 この写真展では、昭和8年を中心に当時の日本を代表する通信社(日本電報通信社)が新聞掲載用に配信した報道写真集(電通アルバム)から厳選した40点を掲げている。横浜市の日本新聞博物館で開催された写真展と同様に、中心となっているのは著名な古写真収集家である石黒敬章氏の入手したコレクションだ。
 写真展では当時の人々の息づかいや日常の生活からやがて戦争の予感を受ける場面、指導者たちの動きなどが、歴史の一部分として見事に紹介されている。激動の世界へ突き進む前夜の国内外の様子を今にも語り掛けそうな写真の1枚1枚から歴史を感じていただければと思う。石黒氏の貴重な昭和初めの収集写真の提供に深く感謝する。
(ニュースアート委員会)

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