
トリノ五輪閉会式で夜空に打ち上げられる花火=2006年2月26日夜、コムナーレ競技場(共同)
【トリノ26日共同】トリノ冬季五輪は26日(日本時間27日朝)、当地のコムナーレ競技場で閉会式を行い閉幕。80カ国・地域から選手・役員約5000人が参加し、7競技84種目を実施した冬季スポーツの祭典は、アイスホッケー男子決勝で最後の金メダルを決定し全競技を終了した。
「メダル5個」を目標とした日本はフィギュアスケート女子の荒川静香(あらかわ・しずか)(プリンスホテル)が金メダルを獲得。1976年インスブルック大会以来となるメダルゼロの危機は救ったが、メダルはこの1個だけと低迷した。
アルペンスキー男子回転、スピードスケート男女五百メートルなど、4位が過去最多の5種目とあと一歩で表彰台を逃す場面が目立った。スピードスケートが7大会ぶり、スキーは5大会ぶりのメダルなしに終わった。
金メダル争いはドイツが11個で2大会ぶりの1位。米国とオーストリアが9個で続き、地元イタリアは5個。金6個の韓国、金2個の中国がともにメダル総数11個と躍進した。
(2006年02月26日)
17日間にわたって行われたトリノ冬季五輪。日本勢を中心とした大会のハイライトをまとめた。

女子フリーで荒川静香が見せたしなやかなイナバウアー=パラベラ競技場(共同)
▽フィギュア
メダルゼロの危機を救った荒川静香(プリンスホテル)の金メダル。イタリア歌劇「トゥーランドット」に乗った華麗な演技で頂点に立ち、地元紙は「氷上のプリンセス」「東洋の女神」と絶賛した。4位の村主章枝(avex)も情感を込めた演技で喝采(かっさい)を浴びた。安藤美姫(愛知・中京大中京高)は4回転ジャンプに失敗、15位だった。
男子8位の高橋大輔(関大)は「うれしくない。オリンピックはでかい舞台だった」。
▽アルペンスキー
優勝候補のロッカ(イタリア)ミラー(米国)が途中棄権する波乱の展開となった男子回転で、皆川賢太郎(アルビレックス新潟)が4位、湯浅直樹(北海道東海大)が7位。アルペン日本勢50年ぶりの入賞を果たした。皆川は「ちょっと足りなかった」。湯浅は「やればできることを再確認した」。佐々木明(ガーラ湯沢)は2回目で途中棄権し「あれは事故。しょうがない」。

トリノ五輪スピードスケート女子500メートルで、メダルこそ逃したが日本勢最高の4位になったベテラン岡崎(共同)
▽スピードスケート
男子五百メートルで4位に入ったのは〝第三の男〟といわれた及川佑(びっくりドンキー)。世界記録保持者の加藤条治(日本電産サンキョー)は6位にとどまり「かなり悔しい。金を取れると思っていたので」。清水宏保(NEC)の3大会連続メダルもならなかった。
女子五百メートルの岡崎朋美(富士急)は0秒05差の4位。3人1組で滑る新種目の女子団体追い抜き3位決定戦で転倒した大津広美(富士急)は悔し涙を流した。男子千メートルではデービス(米国)が黒人初の個人種目金メダリストになった。
▽スキー・ジャンプ
37歳の原田雅彦(雪印)はノーマルヒルでスキー板の規定違反により失格。5度目の五輪は記録なしで終わった。岡部孝信(雪印)はラージヒルで8位に入り、日本は団体で6位だった。
▽モーグル
上村愛子(北野建設)は大技コークススクリューを披露したが5位。「自分らしい滑りはできた。メダルをもらえないのは悔しい」。3大会連続メダルを狙った里谷多英(フジテレビ)は15位。
▽スキー複合
エース高橋大斗(土屋ホーム)は本番前に腰を痛めたのが響いて惨敗。「一から出直し。4年後はメダルを狙う」

トリノ冬季五輪の英国戦で、ストーンを見ながら作戦を練るカーリング女子日本代表の小野寺歩(左)と林弓枝=2006年2月(共同)(小笠原歩=旧姓小野寺歩)
▽カーリング
女子の日本は強豪のカナダと英国を連破し、7位ながら見せ場は十分。スキップの小野寺歩(青森県協会)は「過去にもこれからも、こんなチームはない」と胸を張った。
▽スノーボード
転倒者続出の新種目スノーボードクロス女子で藤森由香(JWSC)が7位。メダル有望といわれたハーフパイプは成田童夢(キスマーク)今井メロ(ロシニョール・ディナスターク)の兄妹をはじめ不振だった。
▽ショートトラック
韓国が計8種目のうち6種目を制覇。日本勢は男子五百メートルで寺尾悟(トヨタ自動車)が6位。長野大会金メダルの西谷岳文(サンコー)は予選落ちし、復活ならず。
▽スキー距離
低調な成績が続く中、夏見円(JR北海道)と福田修子(弘果ク)が新種目の女子団体スプリントで8位入賞と気を吐いた。
▽ボブスレー
参加資格問題で出場が危ぶまれた女子2人乗りの桧野真奈美(十勝エコロジーパーク財団)長岡千里(ニッシン)組は15位、男子2人乗りの清川卓(サニウェイ)小林竜一(鳥取県体協)組は27位。桧野は「もっと強くなりたい。欲が出てきた」。
▽スケルトン
日本選手最年長、41歳の越和宏(システックス)は11位で2大会連続の入賞を逃し「これが僕の集大成かと思うと悔しい」。
▽リュージュ
女子1人乗りの原田窓香(信州大)は13位にも「4年後は金メダルを取れるように頑張る」。初の冬季6大会連続メダルが懸かった男子1人乗りのハックル(ドイツ)は7位に終わり、競技人生に別れを告げた。
▽アイスホッケー
北欧対決となった男子決勝はスウェーデンがフィンランドを下し、今大会最後の金メダルを獲得した。(共同)
(2006年02月27日)