大相撲不祥事

大相撲不祥事(ニュース特集)

八百長、過去にもあったとの見解 調査委が報告書提出

 東京・両国国技館で開かれた大相撲八百長問題の特別調査委員会。右から伊藤滋座長、(1人おいて)放駒理事長=18日、東京・両国国技館

 大相撲の八百長問題の特別調査委員会は18日、東京・両国国技館で会合を開き、日本相撲協会の放駒理事長(元大関魁傑)に最終報告書を提出した。望月浩一郎委員(弁護士)によると、過去への疑惑への調査は断念したものの、今回処分された25人が初めて八百長に関わったわけではないとの見解を報告書に盛り込んだ。

 報告書は26日の理事会に諮られる。日本相撲協会は、過去の八百長については否定している。

 記者会見した伊藤滋座長(早大特命教授)は「やれることはやったけど、それで全部かと言われたら分からないことがたくさんある」と苦渋の表情で話した。

 2月2日に発覚した問題は、やりとりを示す携帯電話のメール以外に物証がなかった。供述に頼る困難な調査で、村上泰委員(弁護士)は「われわれは人間としてできるものはやり切った。でも、神様から見た全容解明は違うと思う」と、独特の言い回しで表現した。

 望月委員は「今回も、25人以外が全然関わっていないというのはあり得ないと思う。FIFA(国際サッカー連盟)がお金をかけて撲滅を図っているように、スポーツには常に八百長のリスクがあると考えないといけない」と警鐘を鳴らした。

(2011年5月18日)


八百長問題/全国電話世論調査

 共同通信社が11、12両日に実施した全国電話世論調査で、大相撲の八百長問題に関し、力士らのメールのやりとりが発覚する以前から「八百長はあると思っていた」が76・1%に達し「ないと思っていた」の18・6%を大幅に上回った。

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■大相撲八百長問題の経過

1月23日
大相撲初場所千秋楽
2月2日
野球賭博事件に絡む警視庁の家宅捜査で押収された竹縄親方と十両千代白鵬の携帯電話に八百長行為をうかがわせるメールが残っていたことが発覚。日本相撲協会は緊急理事会で特別調査委員会の設置を決定
3日
千代白鵬と竹縄親方、三段目の恵那司が八百長関与を認めたことが判明。千代白鵬の八百長相手に元十両の幕下霧の若が浮上。NHK福祉大相撲と日本大相撲トーナメントは中止
4日
千代白鵬が引退届を出したことが判明。相撲協会は保留扱いに。特別調査委は全協会員が対象の八百長に関するアンケートを回収。春場所のチケット販売開始は延期
5日
相撲協会が春場所中止の方針固める。特別調査委は実態解明が長期化する見通し示す
6日
相撲協会理事会で春場所中止が正式決定

■八百長や金銭のやりとりをうかがわせる主なメール

 大相撲の八百長疑惑で、警視庁が押収した2台の携帯電話メールの全容が2日、関係者への取材で分かった。携帯電話は竹縄親方(元幕内春日錦)と現役十両の千代白鵬関のもので、メールには「後(あと)20で利権を譲ります」などの記述があり、勝ち星の売買をする八百長を強く示唆している。

>> 主なメール 


関連用語

 大相撲の本場所 日本相撲協会の規則を定めた寄付行為で「力士の技量を審査するための相撲競技」と定義。本場所の成績に基づき、大相撲の根幹である番付が編成される。年2場所時代が長く続いたが、徐々に場所数が増え、1958年に現在の年6場所制となった。1場所は15日間の興行。1月の初場所、5月の夏場所、9月の秋場所は東京・両国国技館で、3月の春場所は大阪府立体育会館、7月の名古屋場所は愛知県体育館、11月の九州場所は福岡国際センターが会場。

 八百長アンケート 親方や力士ら日本相撲協会の全協会員が対象で、タイトルは「故意による無気力相撲に関する調査」。八百長が行われていることを見聞きしたことがあるか、誘ったり誘いを受けたりしたことがあるか、関与したことがあるか、の問いに「ない」「ある」の2択で答える。「ある」と答えた場合は時期や回数、相手、仲介者、金銭授受の有無と金額などを記入する。3日に配布され、回答期限は4日。最後に「この回答のうち一部でも事実に反することが発覚したときは、いかなる処分も受ける」との文面に署名する。

■大相撲春場所までの主な日程

2月5日
八百長疑惑の特別調査委員会
6日
日本相撲協会理事会
フジテレビ大相撲トーナメント(中止)
8日
公益法人制度改革対策委員会
11日
NHK福祉大相撲(中止)
17日
ガバナンスの整備に関する独立委員会の答申
日本相撲協会理事会
22日
日本相撲協会理事会
28日
春場所番付発表
3月13日
春場所初日

■ヘッドライン

>> ニュース一覧


PHOTO

     八百長問題によって大相撲春場所が中止になったことを伝える7日付のモンゴル紙(共同)

     大相撲春場所の中止を発表し、記者会見で謝罪する日本相撲協会の(左から)出羽海理事、放駒理事長、村山弘義副理事長、二所ノ関理事=6日夕、東京・両国国技館

     大相撲の八百長疑惑問題のニュースを伝える大阪・阪急梅田駅の大型モニター画面=2日午後7時4分

     報道陣に囲まれながら入間川部屋を出る恵那司力士=3日午後、さいたま市中央区

     八百長疑惑の発覚から一夜明け、東京・両国国技館に入る力士=3日午前

     大勢の報道陣に囲まれ記者会見する、日本相撲協会特別調査委員会のメンバーら=2日夜、東京・両国国技館

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