4日、ウィーンで記者会見する北朝鮮軍元大佐の金正律氏(共同)
【ウィーン共同】北朝鮮の故金日成主席と金正日総書記父子のために欧州で約20年間、物資調達に携わった北朝鮮軍元大佐の金正律氏(75)が4日、ウィーンで記者会見し、「死ぬ前に独裁体制の横暴を告発したかった」と語った。同氏は、16年ぶりに公の場に姿を現し、母国の特権階級と庶民の格差を目の当たりにし、逃亡を決意したと強調した。
金氏は1935年、北朝鮮の平安北道に生まれ、20歳の時から7年間、旧東ドイツの大学に留学。30代で朝鮮労働党に入党し、オーストリアなどで活動した。
金主席の死去直後の94年10月、同僚らと接触を断ち、潜伏生活に入った。ジャーナリストが金氏の人生を描いた本を同国でこのほど出版したのを機に、報道陣に心境を語った。
「最高級のドイツ車や豪華な食材、室内の装飾品などを調達し、北朝鮮に送った」と金氏。取引先はオーストリアや東欧などの企業で、身の回りの品のほかにも武器や消防車、ガスマスク、日本製の光学機器などあらゆる物を購入した。80年には金総書記と平壌の地下施設で面会したという。
(2010年3月 5日)
4月9日、北朝鮮の最高人民会議に出席した金正日総書記の様子を伝える映像(共同)
朝鮮中央テレビが放映した北朝鮮から発射されるミサイル(AP=共同)
試験通信衛星「光明星2号」の打ち上げ成功を祝い、約10万人が集まった平壌市民大会=4月8日、平壌市内の金日成広場(共同)