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ニュースセンターの24時間

情報を集め、伝える

 共同通信社は、新聞向け編集に基軸を置きつつ、放送やウェブ、携帯ニュースサイトなど、多メディア向けコンテンツの配信にも力を入れています。こうしたニュース集配信の仕組みは「統合編集」と呼ばれ、その中枢が、18階編集局のニュースセンター(NC)整理部です。ずらりと並んだ17台の大型モニター画面(65インチ1台、42インチ16台)が常時、さまざまなニュースやオンラインコンテンツを映し出しています。NCには、事件・事故の最前線や各地の取材拠点から送られた記事や写真・映像、特派員電などが、編集各部のデスクの手を経て集約され、「関門」のチェックを受けた後、加盟社・契約社に配信されていきます。NCの動きを中心に、共同通信社のニュース活動の24時間を紹介します。

PM3:00

 「ただいまから編集会議が始まります」。朝刊編集会議の開始を告げるアナウンスが社内に響き、18階の編集会議室に次々と人が集まってきます。編集局長を中心に、ニュースセンター長、論説委員長、編集委員室長、整理部長、編集局各出稿部長をはじめ、写真・映像などを担当するビジュアル報道センター、デジタル推進局、放送報道局、国際局の各部長が出席、その数は約50人。さらに札幌から福岡までの各支社も専用回線を利用して会議に加わります。

 翌日朝刊用の出稿メニューである「メモ」が配られます。メモはフロント(1面写真)、総合(総合面)、政治、内政、社会保障、外信、経済・外国経済、大阪経済、社会、大阪社会、科学、文化・エンターテインメント、運動、東京編集、編集委員室、写真、グラフィックスの順に主なニュース項目が並びます。その日の編集長である「編集総括」が司会を務め、出稿の司令塔となる整理部長(総合関門)が1面トップ候補とトップ級を提案。これについて、各部長の説明や意見を基に議論をして、最終的にトップ候補、トップ級が決まります。

 メモになるのは「(新聞の)3段以上の扱いで掲載される可能性がある記事」が原則ですが、ベタ記事でも必ず載せてほしい記事はメモにして加盟社にアピールします。当初段階のメモ本数は通常60本前後。メモには記事の内容を簡単に記した「ト書き」と、記事の行数、記事が加盟社に届く時間が付きます。編集会議で論議し調整した「朝刊メモ」は午後4時ごろ、オンラインシステムで加盟社の編集責任者に届きます。加盟社はそれぞれの編集会議で、この共同メモと自社のメニューを調整し、翌日の紙面を作るわけです。

 「統合編集」にとって、記事はもちろんですが、ビジュアルコンテンツも重要です。編集会議室にはニュースセンターとは別に65インチの大型モニターが2台あり、1面を飾るフロント写真候補や動画、イラストなどのビジュアル素材も画面に映し出して議論します。最後に多メディア担当の整理部長(多メディア総合関門)が放送やウェブ向けコンテンツの出稿案内となる多メディアメニューを紹介し、朝刊作業に入ります。また、午後3時半からは各出稿部長が、取材・出稿の方針や体制を詰めるミーティングも持ちます。

PM4:00

 編集会議後にまず忙しくなるのは、民間放送局向けの記事を提供している放送編集部です。夕方のニュース時間帯に合わせ、速報やショートニュース、スポーツニュースなどが次々配信され、ウェブ向けニュースを担当するデジタル編集部からも、休む間もなく原稿がインターネット上にアップされていきます。それと同時に朝刊作業が本格化し、編集局内の最繁忙時は午後10時ごろまで続きます。ビジュアル報道センターやデジタル推進局のある本社14~16階、編集局の各出稿部がある17~20階は平常時で300人ほどが仕事をしています。あちこちのデスクで電話が鳴り、現場の記者からパソコンで次々と原稿が送り込まれてきます。

 記者に指示を出すデスクの大声、テレビが伝えるニュース、デスクが原稿を手直しする電子編集画面。雑然とした空気の中で「キンコンカンコン」とスピーカーからチャイムが響き、ビッグニュースの発生を伝える「フラッシュ」が流れます。速報を伝える「番外」も頻繁に聞こえてきます。これらは加盟社の編集局、共同通信社の支社局に専用線で直結しています。「朝刊メモ」送信後の新しい記事の案内、送信済みの記事の内容の変更、訂正もアナウンスされます。この声による「お知らせ」は、朝刊編集作業における共同通信社と加盟社をつなぐ生命線です。

PM7:50

 第2朝刊会議の時間です。編集総括、宿直の総合関門、各出稿部の夜勤デスクが集合。午後3時の編集会議以降の状況の推移、今後の出稿予定を中心に議論し、これらを朝刊作業情報として加盟社にお知らせします。また、この場で翌日の夕刊段階の主な出稿予定も協議します。

PM10:50

 朝刊最終版に向けて第3朝刊会議。出稿状況やトップ候補などを点検します。朝刊の締め切りは加盟社によってまちまちですが、この時間帯には加盟社からの問い合わせが殺到します。

AM2:00

 平常の場合、朝刊用の原稿の送信は午前1時45分ごろ終了します。しかし、この後でも、重大ニュースが起きれば、チャイムを鳴らし、ファクスで記事を送ります。加盟社の責任者にも電話で連絡します。NCと、時差の宿命を負う外信部は24時間態勢です。社会部、写真部の宿直デスク、記者と写真・映像記者も仮眠を取りながら、事件発生の際はいつでも出動できる態勢をとっています。

AM3:00

 日替わりの処理が終わり、午前3時からは夕刊用の記事送信がスタートします。記事はテレビキー局も受信しており、早朝のニュース材料として活用されています。他のラジオ・テレビ局へも放送報道局から放送用ニュースを配信します。また、携帯ニュースサイト「NEWSmart」に向け、早朝の出勤時間に役立つコンテンツも配信されます。

AM8:00

 記事配信システムに加え、HOPE画像システムによる写真・グラフィックスの送信を開始。この時間までに発生したニュースの中で主なものは「おはようピーコ」として声で知らせます。総合関門は、出稿各部が出したメモを整理し、夕刊のトップ候補、トップ級を決め「夕刊メモ」を作成して加盟社に送ります。重大ニュースが発生した場合はHOPE画像システムを午前6時や7時に始動を繰り上げ、加盟社の号外発行に対応します。携帯やウェブへの配信も早まります。

AM9:00

 朝の編集会議。早番の総合関門が夕刊メモを説明し、メモ差し替えの必要があるかどうかを出稿部と検討します。多メディア担当の総合関門も出席してメニューを紹介し、動画コンテンツも視野に入れて取材予定を確認します。

AM10:30

 局デスク会議。当日の夕刊作業について討議した後、前日出稿分の朝刊記事の出稿作業や問題点を編集局長、ニュースセンター長らが総括します。他紙と比べて扱いはどうだったか、見出しは適切だったか?などを検証します。この会議の内容は取材・編集に生かしてもらうため、支社局にも伝えています。

AM11:00

 夕刊早版の締め切り時間は、1面と社会面はおおよそ午前9時半~正午。夕刊の作業時間は短く、11時前後が最繁忙時となります。各部デスクには次々と原稿が入ってきます。NCは手の休まる暇がありません。

PM2:00

 夕刊遅版の締め切り時間は通常午後1時すぎ。編集局は一息ついた直後、午後のニュース活動に入ります。午後2時20分からは、当番の総合関門を中心に各出稿部からデスクが集まり、午後の取材出稿の調整や翌日朝刊に向けて意見交換する「コーヒーブレーク」が始まります。この場での議論を基に、総合関門が朝刊メモのたたき台を作成します。午後3時の編集会議が迫ってきました。

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